平成18年10月29日、八事山興正寺「松林庵」において恒例の「秋の茶会」が開催されました。当日は快晴。見事な秋晴れとなりました。
10月下旬ということで、やはり紅葉には早いようでした。しかし、少し模様替えし、手入れされた興正寺の庭はとても清々しかったです。
いよいよ本席です。床は、葆光斎宗匠筆の力強い一行、「楓林紅色寒」(ふうりんこうしょくさむし)。手付籠には秋草が可憐に生けてありました。お点前は、秋の茶会では珍しく桐小卓です。
亭主は、現役最後のお点前となる、K木部長です。やはり、真面目に三年間練習してきただけあり、安定感のある素晴らしいお点前でした。
お菓子はきよめ餅製の「砧打ち」。砧打ちとは、木槌等で布を叩いて生地を柔らかくすることです。白地に赤い餡を包んでおり、柔らかな絹を思わせるような可愛らしいお菓子でした。
お運びは、少人数ながら連携して動けていたようでした。
点心は、焼き魚に、カニ等の酢の物、煮物、栗ご飯等と、シンプルながらとても美味しかったです。少人数の部員で力を合わせた作っている姿が目に浮かぶようでした。味噌汁も野菜が沢山入り、辛子がきいて美味でした。熱い状態で運ばれてきたのも良かったです。
最後に、恒例になった部長の引継ぎです。イケメン部長お疲れ様でした。これからも後輩の面倒をみてあげて下さい。I藤新部長、適度に力を抜いて頑張ってください。
本席
床 葆光斎筆 五字一行 楓林紅色寒
花 入 唐物 手付籠
花 季のもの
風 炉 唐銅 棗型
釜 小庵好 霰地紋
風炉先 常什
棚 桐小卓
水 指 砥部焼 鉋目模様
茶 器 井伊大老好 残菊に鶴蒔絵 雪吹
茶 杓 楽分庵形 銘 葉雨
茶 碗 八事窯 飴釉 道年作
建水 古瀬戸 エフゴ 春二作
蓋置 万古焼 七宝つなぎ 瑞山作
菓 子 きよめ餅製 砧打ち
器 銘々