今回、最終の第5席、OB中心の席に入れていただきました。
受付で席次と懐紙、パンフレットを受け取ります。今回の席次も凝っていて、とても可愛らしいです。女子部員が増えると、こういった細かい部分が行き届いて良いですね。
寄付は、改装された旧・松林庵。贅沢な席の使い方です。軸は、南天坊の月の画賛。
いよいよ本席です。
軸は不染斎宗匠筆の「野菊淡秋心(のぎくしゅうしんあわし)」。
山菊やホトトギス、薄等の秋草が、竹友斎作の宗全籠に活けられていました。
今回は桐小卓のお点前です。桐小卓は他流にもありますが、松尾流では流祖・楽只斎の好みになります。
織部の水指に、井伊大老好みの萩に雁蒔絵の中次、葆光斎宗匠の茶杓、銘「秋の山」、主茶碗は八事窯の黒茶碗で、銘「紅葉狩り」。
亭主は分部部長が自ら務められていました。男らしい、風格のあるお点前でした。
お菓子は両口屋是清製の「仙家の友」。以前も書きましたが、仙家の友とは菊の異名です。
続いて点心席です。床は、無文老師筆「喫茶去」。
点心は部員が苦心して手作りしたものです。
銀杏や茸の炊きこみご飯や、紅葉麩や季節の野菜の煮付が色鮮やかで、美味でした。味噌汁も美味だったのですが、最初から、里芋の上の辛子が落ちてしまって、底の方が辛くなりすぎてしまったのが残念でした。
最後に部長の引継ぎも行われました。
新部長さんは久々の女性部長です。1、2年生は女子ばかりで、華やかな雰囲気ですが、男子のいない大変さもあると思います。
力を合わせて乗り切ってください。3,4年生もバックアップをお願いします。
そういえば、次回で秋の茶会は50回の節目ですね。何か、趣向を凝らしてやってみたいですね。
さて、5席目終了後、部員全員をお客にして幻の第6席が始まりました。
もてなすのはOB数名。
亭主を私、半東を青木、お運びや水屋、受付を田島先輩、志津野、他、今年卒業の面々でしました。
久々に学生にかえったようで楽しかったです。
即興にしては上手くいったのではないでしょうか?
6席目が終わるころ、周囲は既に暗くなっていました。
ライトアップされた庭が、昼間とはまた違った美しさでした。
寄付
床 南天坊筆 月の画賛
本席
床 不染斎筆 野菊淡秋心
花 入 宗全籠 竹友斎作
花 秋草
風 炉 釜 唐銅鬼面切合
風炉先 常什
棚 桐小卓
水 指 織部
茶 器 井伊大老好 萩に雁蒔絵 中次
茶 杓 葆光斎作 銘 秋の山
茶 碗 八事窯 黒 銘 紅葉狩り
建水 唐銅 エフゴ
蓋置 オランダ土産
菓 子 仙家の友 きよめ餅製
器 鼠志野 銘々
点心席
床 無文老師筆 喫茶去