名古屋テレビ塔 清涼茶会

尾関宗般宗匠筆  平成14年8月2日から4日までの3日間の日程で,名古屋栄テレビ塔に於いて,「名古屋テレビ塔 清涼茶会」が開催されました。この通称「テレビ塔茶会」は,松尾流茶道部四親会(名古屋大学茶道部,金城学院大学茶道部,中京大学文化会茶道部,愛知大学茶道部)の主催で,名称を変更しながらも(納涼茶会,宵涼茶会etc)毎年8月の初めに開催されます。元々は愛知大学茶道部の主催で始まった茶会ですが,現在は愛知大学茶道部が休部状態ですので,実質は他の松尾流茶道部三校によって運営されています。
 この茶会の目玉は,やはり地上100mで開催されるということでしょう。当然のことながら,見下ろす大名古屋の景観は美しく,また夜ともなればセントラルブリッジ等の七色の夜景を堪能できます。そして会場となる展望バルコンは,屋根もなく,周囲を覆うガラスや壁もないフェンスに囲まれただけの空間で,吹き抜ける風がとても心地良いです。しかしながら,自然の影響をストレートに受けてしまい,突然の夕立や,時々吹く突風に茶筅や茶杓が回転する等のハプニングもあります。それらを学生達がどう対処するかということも隠れた見所です。

お点前  さて,私は8月3日(土)にテレビ塔を訪れました。夕方になっても変わらない蒸し暑さを避けるように入ったテレビ塔内部には,既に浴衣姿の学生達が忙しく動き回っていました。地上90mの屋内展望台からさらに階段を上がると,いよいよ会場である地上100m展望バルコンがあります。
 会場は学生達手作りの庭が作られ,尾関宗般宗匠筆の「凉一味」の団扇が掛けられています。立礼式でお点前を行う年もありますが,今年は畳を敷いてのお点前です。クリスタルガラスの水指に湛えられた水が涼しさを演出していました。お菓子は今回初使用の「麩餅(麩饅頭)」で,独特の食感が楽しいお菓子でした。案の定,会場は風が強く,茶筅立の上で茶筅が勢いよく回転しているのも微笑ましかったです。亭主さん,お運びさん達は揃って可憐な浴衣姿で,目の保養になり,長年の金城学生ファンの私も大満足です。
 暑い夏の夜に,楽しく,清涼感あふれるひと時を過ごすことができました。

 さて,最終的には200名以上のお客様に御来席いただき,大盛況のうちに茶会を終えることができたということです。部員一同に代わりまして厚く御礼申し上げます。

庭 クリスタルガラスの水指が涼しげです


戻る