名古屋テレビ塔 清涼茶会

尾関宗般宗匠筆


 平成16年8月7日から9日までの3日間、名古屋栄テレビ塔に於いて、「名古屋テレビ塔 清涼茶会」が開催されました。恒例のテレビ塔茶会は、松尾流茶道部紫親会(名古屋大学茶道部、金城学院大学茶道部、中京大学文化会茶道部)の主催で運営されています。因みに、今年はテレビ塔開業50周年という記念すべき年です。

 さて、私は初日である8月7日(土)にテレビ塔を訪れました。地上100m展望バルコンは突風が吹き荒れ、多数取り付けられた風鈴が激しく鳴り響いており、お茶会は大丈夫かと心配しましたが、会場側は比較的風も穏やかで安心しました。

 会場は学生達手作りの庭が作られ,一昨年も使われた尾関宗般宗匠筆の「凉一味」の団扇が掛けられていました。お客様は途切れることなく出入りし、浴衣姿の学生達がテキパキと動き回り対応していました。なかなか盛況な様子です。

 水指は今回のために尾関宗匠が注文されたという織部の平水指で、その割蓋の上には丸卓のように柄杓を飾りつけることもできます(今回はしていませんが)。
庭  茶器は井伊宗観好の十二月茶器の一つ「萩に雁」。
 そして、お茶碗は50周年に因んで尾関宗匠が特別に注文されたという、白と黒の掛分茶碗(尼道年作)です。半白は50年を意味しています。

 テレビ塔50周年ということで、今回のお茶会には尾関宗匠も、学生達も、並々ならぬ思い入れがあったように感じられました。暑い夏の夕べに、楽しく、心地良いひと時を過ごすことができました。


 余談ですが、この初日、私がTV塔を降り、栄地下街で食事をしている間に大雨になっていました。叩き付けるような雨の中、折角作った会場を3階に移動させる学生達の苦労は並大抵ではなかったと思います。本当にお疲れ様でした。

    お点前1    お点前2 尼道年作の掛分茶碗


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