第二十五回若竹茶会

厳然水嶺上雲  六月三十日,八事山興正寺「松林庵」において恒例の若竹茶会が開催されました。我々OBの心掛けが悪いせいか,あるいはI藤部長の日頃の行いのせいか,当日は生憎の雨模様です。しかし足下の悪い中,多くのお客様がご来席くださいました。

 この数年間,部員数が激減したこともあり,茶会に参加する時はお客だけでなくお手伝いもしていくということが多かったのですが,今年は例年になく多くの新入部員が入部し,久しぶりに何も手を出さずに済みました。それだけに道具組みや,誰が亭主をするか等,当日までわからないことも多く,純粋にお客としての立場を楽しむことができました。

 私は第五席目の正客をさせていただきました。亭主は二年生の智子ちゃんで,数ヶ月前に見た点前より格段に上達していました。今回,五席全てにおいて,亭主と半東を固定するという思い切った役割分担をしたようですが,さすがに五席目ということで両者とも落ち着いていました。二年生の二人は,多くの後輩を迎えて貫禄がついてきた感じです。
 お運びをしていた一年生も,基本通りよく動けていました。しっかり時間をかけて練習したことがわかりました。
 I藤部長は完全に裏方に徹していたようで,受付や寄付,水屋間をよく動いている姿が印象に残っています。時々,お運びとかにも混じって席中の様子も見るといいかもしれませんね。
 今回の茶会は信徒会館でなく本堂内の茶室を使用したため,私より上の学年にとって本堂内に入ることは本当に久しぶりであったと思います。先輩方の本当にうれしそうな顔が印象的で,多くのOBを喜ばせたという点でも価値があったと思います。

 全体的に見て,新生茶道部のスタートに相応しい,良い茶会であったと思います。


        寄付


長板皆具飾           古渓山 吸江老師筆 漁夫の画賛


        本席


          大心老師筆 六字一行 厳前水嶺上雲

花   入      宗全籠

          季のもの

風   炉      棗形

          霰

  風炉先     常什

本席 長板皆具飾

  皆具       染付竹の絵

  火箸       長呂木頭

茶   器      キンマ中棗

茶   杓      葆光斎形 銘 清流

茶   碗      津島焼 黒 井戸形

菓   子      両口屋是清製 谷川

          銘々


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