第二十六回若竹茶会

露地  六月十五日,八事山興正寺「松林庵」において恒例の若竹茶会が開催されました。この数日間天候の悪い日が続き心配していたのですが,当日は時折小雨がぱらつく程度で,この梅雨時ではまずまずの天気といえるでしょう。

 松林庵で蹲踞(つくばい)を使ったこと,草履に履き替えてにじり口から席入することは今回が初めての試みです。私も長い間興正寺に出入りしているのですが,恥ずかしながら松林庵に蹲踞があったことを忘れていました。露地は雨上がりの青葉若葉が清々しく,心が洗われるようでした。

 今回,新OB会長さん,新監督さん他,多くの先輩方とご一緒させていただきました。OBばかりの,恐らくこの日で一番緊張するであろう席で,亭主を務めたのは新二年生の志津野君です。お茶会での初点前であった亭主さんは,初めのうちこそ手が震えている様子でしたが,次第に緊張も取れ,自分らしい点前ができていたと思います。
 道具の方も,ドイツ土産の水指にキンマ塗りの中棗といった異国情緒溢れる楽しい道具組みでした。

 今回,すべての部員があらゆる役割をできるように上手くシフトを組んでいるようでした。一回の茶会は数回の練習に匹敵する程,多くのことを学べる好機です。部員一同の熱心な学ぶ姿勢が感じられ,非常に頼もしい思いでした。


        寄付


          小山礼三筆 朝顔


        本席


          大心老師筆 六字一行 厳前水嶺上雲

厳前水嶺上雲と鉄仙 花   入      琉球籠

          鉄仙

風   炉      棗形

          霰

  風炉先     常什

          水指棚

水   指      ドイツ土産

茶   器      キンマ中棗

茶   杓      葆光斎形 銘 緑陰

茶   碗      黒井戸形

建   水      エフゴ形

蓋   置      七宝つなぎ

菓   子      両口屋是清製 あじさい

          鉢


     蹲踞        水指棚


余計な一言
・他の文化会クラブの人等,茶会に慣れていない人に,蹲踞やにじり口の説明ができていましたか?
・案内や席中での台詞は,予め何度も口ずさんで練習しておくといいかもしれません。

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