当日は朝から雨。私が興正寺に向かうころ、霧のような雨が境内を濡らしていました。
竹翠亭へと向かう歩道も前回は工事中でしたが、綺麗に植林されたり、庭石が整えられ、歩くのが楽しくなるような景観でした。
竹翠亭の庭は、枯山水や噴水等が美しく、昔の興正寺しか知らない人はきっと驚くでしょう。
実際、一年振りに興正寺に来たOBは、あまりの変わりように吃驚していました。
一般で行くと、拝観料500円(お茶付き)が必要なようです。今回の若竹茶会は呈茶料が600円ですから、かなりお得といえるでしょう。
私は第三席に入らせていただきました。同席は、全員茶道部OBでした。
今回の席次もなかなか凝っていて、開くと竹の絵が出てくる趣向でした。
寄付でのお運びは一年生らしく、とても初々しかったです。お客に汲み出しを出す際、座る位置に気を付けると、何度もお盆を動かしたり、にじったりする必要がなくなると思います。
いよいよ本席です。軸は、大心老子筆の一行「厳前水嶺上雲」。花は鉄仙でした。
今回は皆具のお点前でした。九谷焼の竹の絵の皆具に、茶器は琉球土産の草花蒔絵の中棗が用いられました。
お菓子は、きよめ餅製の「谷川」。谷川というと不俊斎宗匠のお好みですが、緑色の皮のものは不染斎宗匠のお好みだそうです。
亭主は二年生のKさんでしたが、落ち着いていて、とても所作が美しかったです。よく練習をされているなと感じました。
本席のお運びも一年生ということでしたが、初めての茶会で緊張しているのが伝わってきました。
まだまだ練習が必要だと思いますが、一生懸命な様子に好感が持てました。
ある程度スピーディーに、お茶を冷めない状態で運べるといいですね。点て出しのお湯を入れるタイミング等、他の水屋の人との連携も必要だと思います。
本席を終えると、ありがたいことに雨が上がっていました。部員の皆さんの心掛けの良さのあらわれでしょうか?
寄付
床 興正寺什物
本席
床 大心老子筆 厳前水嶺上雲
花 入 宗全籠
花 鉄仙
風 炉 釜 唐銅 鬼面切合
風 炉 先 興正寺什物
長板飾
皆 具 九谷焼 染付写 竹の絵
茶 器 琉球土産 草花蒔絵 中棗
茶 杓 葆光斎作 銘 姫百合
茶 碗 瀬戸唐津 皮鯨
菓 子 きよめ餅製 谷川
器 鉢