今回は、土曜、日曜の二日にわたるお茶会です。
私は初日の第1席目、午後1時の席に入らせていただきました。
当日は激しい雨で、竹翠亭の美しい庭を眺める余裕もありませんでした。
同席は、茶道部OBと文化会の方でした。
寄付の床は、不染斎宗匠の茶碗の自画賛です。賓主歴然(ひんしゅれきねん)の添え書きがあります。客と主人は平等でありながら区別があるという意味です。主客の区別ははっきりしているが、それぞれに思いやることの大切さを表した言葉でしょうか。深い言葉です。
いよいよ本席です。軸は、大心老子筆の一行「瀧」。勢いのある、力強い一行です。花は鉄仙でした。
珍しいことに煙草盆があります。今年の卒業生が残した記念品だそうです。
今回は紹鴎好みの水指棚のお点前でした。竹の染付の水指に、茶器は青海波一松文の中棗が用いられました。
お菓子は、きよめ餅製の「夏の雲」。器共々涼しげで、美味しいお菓子でした。
亭主さんは二年生ということですが、落ち着いて美しい所作が印象的でした。
同席の文化会の方はお茶会が始めてだったようですが、やはり、亭主側(今回の場合だと半東さん)がわからないことはサポートしたり、説明したりすべきだと思いました。
今回のお茶会は、女性部員が多いこともあり、非常に華やかな印象を受けました。
また、全体的に動きもスムーズでした。表に出ているのは1、2年生が多いのでしょうが、裏方の3、4年生がしっかりサポートしているのだと感じました。
寄付
床 不染斎筆 茶碗の自画賛
本席
床 大心老子筆 瀧
花 入 琉球籠
花 鉄仙
風 炉 釜 唐銅 鬼面切合
風 炉 先 興正寺什物
棚 水指棚
水 指 染付写 竹の絵
茶 器 青海波一松文中棗
茶 杓 楽分庵作 銘 爽風
茶 碗 瀬戸唐津 皮鯨
建 水 唐銅棒の先
蓋 置 七宝つなぎ
菓 子 夏の雲 きよめ餅製
器 銘々
以上