第三十三回若竹茶会



 梅雨の明ける気配のない七月三日、四日、八事山興正寺の「竹翠亭」において、恒例の若竹茶会が開催されました。

茶碗の自画賛  今回は、土曜、日曜の二日にわたるお茶会です。
 私は初日の第1席目、午後1時の席に入らせていただきました。

 当日は激しい雨で、竹翠亭の美しい庭を眺める余裕もありませんでした。

 同席は、茶道部OBと文化会の方でした。

 寄付の床は、不染斎宗匠の茶碗の自画賛です。賓主歴然(ひんしゅれきねん)の添え書きがあります。客と主人は平等でありながら区別があるという意味です。主客の区別ははっきりしているが、それぞれに思いやることの大切さを表した言葉でしょうか。深い言葉です。


 いよいよ本席です。軸は、大心老子筆の一行「瀧」。勢いのある、力強い一行です。花は鉄仙でした。
 珍しいことに煙草盆があります。今年の卒業生が残した記念品だそうです。

 今回は紹鴎好みの水指棚のお点前でした。竹の染付の水指に、茶器は青海波一松文の中棗が用いられました。

 お菓子は、きよめ餅製の「夏の雲」。器共々涼しげで、美味しいお菓子でした。

 亭主さんは二年生ということですが、落ち着いて美しい所作が印象的でした。

 同席の文化会の方はお茶会が始めてだったようですが、やはり、亭主側(今回の場合だと半東さん)がわからないことはサポートしたり、説明したりすべきだと思いました。


 今回のお茶会は、女性部員が多いこともあり、非常に華やかな印象を受けました。
 また、全体的に動きもスムーズでした。表に出ているのは1、2年生が多いのでしょうが、裏方の3、4年生がしっかりサポートしているのだと感じました。



   

        寄付


             不染斎筆 茶碗の自画賛本席

   

        本席


             大心老子筆 瀧 

   花   入      琉球籠

             鉄仙

   風 炉 釜      唐銅 鬼面切合

      風 炉 先      興正寺什物

            水指棚

   水   指      染付写 竹の絵

   茶   器     青海波一松文中棗

   茶   杓      楽分庵作 銘 爽風

   茶   碗      瀬戸唐津 皮鯨

      建   水   唐銅棒の先

      蓋   置   七宝つなぎ

   菓   子      夏の雲          きよめ餅製

             銘々


                                 以上


   煙草盆      菓子・夏の雲




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