第四十七回 秋の茶会

不染斎筆 栗の絵  平成19年10月14日、八事山興正寺奥書院において、恒例の「秋の茶会」が開催されました。当日の天気予報は雨でしたが、何とか曇天のまま一日持ちこたえました。

 現在、興正寺のお茶室「松林庵」が改装中のため、今回の会場は興正寺の奥にあるお茶室でした。長年、興正寺に出入りしていた私も入ったことのない部屋で、貴重な経験をさせていただきました。

 私は、本日最後の席に入らせていただきました。同席は、ここ数年の卒業生達です。寄付は不染斎宗匠筆の栗の絵でした。

 いよいよ本席です。軸は不染斎宗匠筆の「野菊淡秋心」(のぎくしゅうしんあわし)、菊籠に生けられた秋草が可憐でした。
 お点前は長板一つ飾りです。長板一つ飾りについては、第45回秋の茶会を参照して下さい。亭主は現役最後の点前、伊藤部長でした。案内等のセリフをかみつつも、男性らしい落ち着いた点前をしていました。
 お菓子は「仙家の友」。仙家の友とは、菊の異名です。黄色いぎゅうひの皮が、菊の花弁を表しています。

 続いて点心席です。床は、尾関師の色紙、秋菊清旦香。点心は部員の手作りです。栗ご飯やつくね等、とても美味しかったです。汁物も熱い状態で運ばれてきました。ただ、呈茶券代の価格設定の割に、一寸シンプルすぎた気がします。  恒例の部長の引継ぎも行われました。次期部長は、久々の女性です。プレッシャー等もあると思いますが、あまり力みすぎずに頑張ってください。楽しむことが一番です。

 伊藤部長、引退した皆さん、お疲れ様でした。引退後もバックアップをよろしくお願いします。





野菊淡秋心

         寄付


          不染斎筆 栗の絵


        本席


          不染斎筆 五字一行 野菊淡秋心

花   入      菊籠

          秋草

風 炉 釜      唐銅鬼面切合

  風炉先     常什

秋菊清旦香 長板一つ飾

水   指      砥部焼 細

茶   器      琉球土産 菊蒔絵 中棗

茶   杓      宗泰作 銘 蓬莱 箱筒共

茶   碗      黒      香楽作

  建水       エフゴ

お点前   蓋置       常滑焼 つくね

菓   子      仙家の友    きよめ餅製

          雲錦模様鉢





        点心席


          楽分庵筆 色紙 秋菊清旦香








 仙家の友   点心


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